玉の輿に乗るには【結婚相談所体験24話】

前回のお話:女性結婚相談員からのアドバイス【結婚相談所体験23話】

お見合い相手の部屋

次のお見合い相手の話をすると言った女性結婚相談員は、話をする代わりに一枚の写真をテーブルの上において、どう?といった感じの表情を浮かべた。

「このホテルのロビーみたいなお部屋が次のお見合い相手の方のお部屋って事ですか?」

「はい、45歳と結婚相手としては年齢的に高いけれど、中堅食品メーカーの社長でこちらに申告されている年収が3千万円以上だから、ちょっとした玉の輿に乗れる相手という事になると思います。」

玉の輿とは?

身分制度が有った時代に身分の高くない女性が、身分の高い(お金持ち)の男性と結婚する事によって、一夜にして身分が高くなる結婚のこと。

日本に限らず女性の結婚絡みのサクセスストーリーには非常にこのパターンが多いが、玉の輿に乗った女性は美貌を強みにしている事ばかりで、美人は正義という事を肯定していると思われる。

中流家庭に生まれ育って大学を卒業して、大手企業で正社員として入社した夢子は、お金に困った事は一度もなかったが、時として雑誌などで取り上げられる裕福な暮らしに憧れない事はなかったので、次のお見合いに少しやる気が出てきたが、そんなに簡単に玉の輿が目の前に現れるものだろうかと疑問が湧いてきた。

「あのこの方は何回目なんですか?」

「うちの結婚相談所以外にも登録しているみたいだし、他にも色んな婚活イベントに出席していて、このあいだもゴルコンとかイベント婚活に行ったって話していたし、うちの主催するお見合い回数とイベント出席まで入れたら50回はやっていると思いますよ?」

びっくりする夢子

「ご五十回もって多少は性格とか容姿がアレでも、お金持ちなんだからそれだけやれば相手が見つかると思うんですけど、何がネックになってそんなに沢山お見合いと婚活イベントに参加しているんですか?

それに経営している会社って社長がそんなに仕事以外の活動できるほど暇なんですか?」

「年相応の方であって常識をわきまえた普通の人だと思いますけど、実はバツイチ子供なしの過去が有って、前妻の事はあまり話して貰えないんだけど、そうとう大変な方だったようで、今度こそ素敵な女性と幸せな家庭を持ちたい願望が、少しだけ強くてそれで中々お見合いの先まで進む女の人が出てこなくて、すごいお見合い回数になってしまったって感じだと思います。

あと経営している会社のほうですが、その創業者というわけではなくて、はっきり言えば典型的な二代目社長で先代の父親がまだ会長として会社を取り仕切っていますから、まぁ二代目のボンボンだから・・・という事です。

まぁお父さんに頭が上がらないみたいですから、その辺りも中々結婚相手が決まらない要因にあるかもしれませんけどね?」

つまり要は玉の輿と言っても、ちょっと微妙な感じだと思ったが、流石に年収3千万円以上を貰っているとなると興味も出てきたし、今まで50回以上のお見合い経験があってまだ結婚相手が決まっていないという事で、自分の結婚力でどこまで通用するのかチャレンジしてみようという気持ちにもなった。

玉の輿

夢子の気持ちを見透かしたかのように相談員は話を続けた。

「玉の輿に乗るには、出会いのキッカケがなければ美人だろうと聡明だろうと、スタートラインにすら立てないわけで、当AI(人工知能)結婚相談所は一定割合で、高収入な男性会員さんが入会して来るから、チャンスがないわけじゃないけど努力の後に運とかツキもとても大切になってくるのは、経験値から考えて否定できないと思います。

玉の輿と一言で言っても単にお金持ちならそれで良いのか、家柄が良い家に嫁がないと本来の玉の輿の意味にならないと考えているのか、人によって玉の輿の定義は若干違うかもしれませんけど、厳しい現実を話してしまうと上流層の人の交友関係は、やっぱり同じような上流階級の人としか付き合わないし、やんごとなき家柄だったらやっぱり婚姻関係を結んで親族になるわけだから、そう簡単に美人だからとか性格がいいからお嫁さんに来て下さいって事にはならないくて、やっぱり相手もやんごとなき家からしか相手を選ばないのが普通なんです。

厳しい現実かもしれませんけど、一般庶民の女性が乗れる玉の輿は、にわかに成功した成金さんとか、中小企業の二代目社長とかが関の山で、本当に玉の輿に乗れる確率は、計算できないほど低いって事を認めないと難しいと思います。

ですからあと30分後に会って頂く男性は夢子さんにとって玉の輿の限度額目一杯みたいな感じだと思って下さい・・・と人工知能が申し上げていました。」

このページのAI朗読(字幕付き)

次回:玉の輿へ挑戦【結婚相談所体験25話】