お見合いの成功率を上げる方法(仲人向け)【女性向け恋愛コーチング21話】

前回のお話:初めてのお見合い準備【女性向け恋愛コーチング20話】

朝が来た

目覚まし時計の音で目覚めた夢子は、そのままベットの中でスマホを使ってお見合い当日の準備について調べてみたが、当日はきちんと身なりを整えてお見合いに臨む以外に、何もなかったので安心してゆっくりとシャワーを浴びた。

昨日ファッションセンターしまむらで購入したワンピースを着て、パールのネックレスを付けてみたが、まだ朝食を済ませていない事に気が付いてシミでもつけたら大変なので、いったん部屋着にしているジャージに着替えた。

夢子はしっかりしているようで大事な時にポカをしでかすことが多くて、せっかく着替えても何も朝食を用意していなくて、買い置きも何もない事に気が付いて呟いた。

「落ち着きなさい・・ただのお見合いでしかも今日はダブルヘッダーだから焦る事はないんだからね・・・」

と言ってみたが良く考えてみたら生まれて初めてのお見合い体験なのだから、やっぱり緊張するのは当たり前かな?と思ってみたり何度もお見合いに失敗してお見合い経験だけが増えて何時までたっても決まらないのは、もっと嫌だな!などと思いつつ結局今日の朝食は途中で簡単に済ませる事にして、ワンピースに着替えて鏡に向かった。

「あなたは今でも素敵だけど今からもっともっと綺麗になるのよ!」

鏡に映った自分にそう言い聞かせてから取り掛かったが、そもそも普段から朝の化粧に3分以上時間をかけたことが無かったので、自分では入念にメイクしたつもりが時計を見ると30分もかかっていなかった。

よく美人は正義などと表現されるが、一応かろうじて自分も正義の仲間に入れるように思ったが、まだヒーローの影すら見えない自分にちょっとがっかりしながら、とにかく早めに本日のお見合い会場である黄昏結婚相談所に到着するために出発する事にした。

AIによる結婚相談所

夢子を出迎えてくれたのは今までと違って艶やかな感じがする女性で、今日の午前中を使って本日のお見合いのレクチャーをするのだそうだ。

「とってもお綺麗ですよ、お見合いをした経験はございますか?」

夢子は黙って首を横に振った。

「お見合いと言っても初対面の男女が対面で話をするだけの事ですし、どんなに親しい間柄の人でも初対面の出会いからスタートしているのですから固くなったり緊張する事はないですからね。

さてそのお見合いのですが先に女性が部屋に入って後から男性が入ってくる順番になります。

おおむね最初の5分位の時間は私が同席して、お二人の事を簡単にご紹介させて頂きますが、こちらで夢子様のプロフィールを作成させて頂きましたのでご確認いただけますか?」

こちらの結婚相談所ではAIの質問に答えた内容から、一番相手によさげに見えるプロフィールを自動作成してしまうのだそうで、料理が得意で手芸が趣味のお嫁さん候補そのもののプロフィールが並んでいた。

「これ、別のどなたかのプロフィールとお間違えではないでしょうか?だって料理なんて人に出せるような腕前じゃないですし、手芸なんて趣味じゃないですし大学を優秀な成績で卒業なんてしていないんですけど!」

という夢子の言葉は全く意に介していないようでサラリと言ってのけた。

「友達の結婚式に出たこと有りますよね?その時に必ず新郎新婦の略歴を紹介していると思うけど、あれだけ聞いていると世の中にはパーフェクトな男女しか存在しないって思わないですか?」

と言って軽くウィンクした。

ウィンクの意味は全く分からなかったが、自分の思いっきり盛ったプロフィールを見て、という事はお見合い相手の男性の事も半値八掛け五割引き位で考えないと、クーリングオフも効かないし後で泣きを見ると強く思った。

「じゃ何回か予行演習をやってみましょう、私が相手の男性役をやるから二人っきりになったところからやってみましょうね?」

「すいません、その前にこれからお見合いするお相手の方のプロフィールをもう少し詳しく知りたいんですけど?」

「それはお見合いの席で男性から直接聞いてくださいね?

これは今までのデーターからも経験値からも同じことが言えるのだけど、予め見合い相手の情報を沢山出していた時と最低限の情報しか渡していない時と、比べると歴然として相手の情報が少ない状態のお見合いのほうが、次のデートというステップに進める確率が高いという結果が出ているんですよ。

それは2つの側面があると思っているんだけど、一つ目は実物に会う前に情報だけ先に入っていると、それが独り歩きしちゃって、プロフィールを見ただけで嫌だなって思ってしまったら実物を見る前から結果がダメで決まってしまうわけ。

プロフィールを見た段階で実物に会う前から恋愛に対する心のブレーキをかけた状態じゃ成功しないですからね。

逆にプロフィールを見て良いなって思いが大きくなりすぎると、実物と会って話した時に落胆する場合が出てきてしまうから、うちは出来るだけ成功率を上げたいから年齢を職業概略しか教えないで、お見合いの場に出てもらっているんですよ。

じゃお見合いの予行演習を始まますよ。」

お見合いの予行演習はとても簡単なものだったが、一回目つまり初対面のお見合いは余韻を残すくらいで切り上げないと、やっぱり成功率が落ちると言われて納得した夢子に結婚相談所の女性はこう言った。

「お昼はサンドウィッチが用意してありますから食べて頂いて、女性が先に部屋に入って待つ形ですから10分前になったら、213号室に入って待っていてください、私と男性が一緒に後から入りますから」

お見合い会場のサンドウィッチ

野菜だけの質素なサンドウィッチをコーヒーで流し込むと、化粧室に行ってメイクが崩れていない事を確認してから213号室に入っていった。

バックルームにて

支店長と男性結婚相談員が今日の午後からのお見合いについて話をしていた。

「今日のお見合いはどうなりますかね?」

「今日は男のレベルが低いから難しいと思うよ、ただ入会した男性会員に一定数のお見合いはセッティングしなくちゃいけないし、それに女性会員にも少しづつ自分が高望みし過ぎだって気が付いてもらわないといけないし、あんまり成功率が低いと紹介での入会が見込めなくなるから、今日の女性会員さんにはウォーミングアップを兼ねて現実を知ってもらうって感じになるでしょうね。」

そんな会話が別室で行われていることなど夢にも思わない夢子は男性が入ってくるのをお見合いルームで待っていた。

このページのAI朗読(字幕付き)

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