AI(人工知能)結婚相談所の注意点【女性向け恋愛コーチング13話】

前回のお話:婚活戦略を立てる【女性向け恋愛コーチング12話】

結婚相談所入会審査結果

この度は弊社の結婚相談へのお申込み審査へお申し込みありがとうございました。

審査の結果、貴女様にはまず女子力アップのセミナーを受講して頂いた上で、再度入会の審査をさせて頂ければと思います。

女子力アップセミナーのご案内とお申込み書を同封致しますのでご検討のほど、よろしくお願いいたします。

届いた審査結果は合格のような不合格だと思った。

やっぱりハイクラスの男性ばかりを紹介する上流層専門の結婚相談所としては、婚期を逃したアラフォー女子は入会にふさわしくないと判断したと思ったが不思議と悔しくも悲しくもなかった。

同封されていた女子力アップセミナーは次の土曜日で申し込み締め切り期限は、明後日になっていた。

アラフォー女性限定 奇跡を起こす!女子力アップセミナー

意中の男性を射止める力をアップさせませんか?

第一印象を良くする方法・惹かれる会話術

締切間近! お急ぎ下さい!

参加費用は1日コースで2万円(昼食付き)だった。

夢子は一瞬どうしようか迷ったが今は出来ることを全てやってみる事にして、スマホを取り出して専用サイトから申し込みを完了させた。

主催者から直ぐに申込確認とお支払いについての案内が来た。

セミナーの支払いの手続きを完了した夢子は疲れてベットに倒れ込んだ。

AIによる結婚相談所

その日、夢子が定時ぴったりに仕事を終わらせて向かった先は、AI(人工知能)で結婚相手を探すという触れ込みの結婚相談所だった。

ドアを開けて中に入ると前と同じ相談員が出迎えてくれた。

結婚相談所相談員

「いらっしゃいませ、お待ちしていました。」

「入会させて頂きたいと思います。」

その言葉に相談員は微笑んで席に座るように身振りで促した。

「ではご入会に際しまして少々ご説明させて頂きます。」

そこから男性結婚相談員の説明が始まり、夢子は頷きながら説明を聞いていた。

「当相談所の場合、女性の方は男性会員様と比べましてとても料金を低く設定させて頂いておりますが、女性会員の方には若干のお約束事項を規約に入れさせて頂いております。」

説明によると毎月最低1人以上の男性とお見合いが設定されるという事で、紹介される男性は人工知能が相性が良いと判断した人で、原則として女性の場合はセッティングされたお見合いを断れないという事だった。

お見合い

「お見合いを断る権利が無いって事ですか?」

夢子がびっくりして確認をすると笑みを絶やさない相談員がキッパリと答えた。

「はい、男性会員様の場合は毎月の会費2万円の他にお見合いのセッティング1回毎に2万円を頂いておりまして、女性会員様の場合は毎月3千円の会費以外は出費は御座いませんので、お見合いには積極的にご参加頂く事を条件とさせて頂いております。

そして正当な理由なく当社からご案内したお見合いを2回連続で出席いただけなかった場合は強制的に退会処分とさせて頂いております」

「けっこう女性に厳しいのですね?」

「いえいえ、女性の方は金銭的な負担も非常に軽くしておりますし、さきほど月に一回以上のお見合いをセッティングすると申し上げましたが、最近の現状ですと女性の場合は一日を午前中に1人、午後から2人とお見合いして頂くといった事もザラにございますので、男性に比べて非常に女性の方が恵まれています。」

他にも記載した身上書に偽りが有った場合は強制的に退会処分になることや、支払った入会金や月会費についての返金はしないこと、トラブルが発生させないために連絡先の交換は直接行うことは禁止事項で、ある程度結婚に前向きな感触が両方が感じるまでは、連絡は全て相談所を通じて行う事などの説明があった。

また初めてのお見合いは必ず午後からスタートになるので、午前中に一度予行演習やカウンセラーからのアドバイスを受けるようにとの事だった。

「ではご入会の申込用紙はこちらになりますが、必要書類を確認させていただきます。」

住民票、印鑑証明書、給与明細など必要書類を机の上に並べた夢子は最後に一つだけ質問する事にした。

「本当に私の理想に近い男性をご紹介して頂けるのでしょうか?」

「当結婚相談所はマッチング作業をAIつまり人工知能により行っておりまして、生身の結婚相談員から見ると、どう考えてもアンバランスなマッチングを行う場合もございますが、意外とそれがハマってお互い納得のカップルが誕生したりします。

ただお互いが感情を持った生身の人間ですから、こちらでも把握しきれない深い部分がありますので、その辺りはお見合いの席で確認していただくという事になります。」

夢子はまだ不安もあったし、お見合いパーティーの事も聞いてみたかったが申込書を書いてしまうことにした。

AI結婚相談所入会申込書

申込書を書き終わった夢子は相談員に手渡しながら聞いてみた。

「お見合いパーティーも女性は強制参加なんですよね?」

「はい、そのようにさせて頂いております。」

提出された書類を元に簡単な審査が行わて、結果が出るまで数日かかるとの事で夢子は結婚相談所を後にした。

AIによる結婚相談所

夢子がフロアから出ていくと後ろの部屋から初老の男性が出てきて男性結婚相談員に笑いながら言った。

「やっぱり思ったとおり申し込んできたね?

やっぱり女性会員の数が揃ってないと組み立てが難しいからね。」

「たぶん月曜日に速攻で書類を用意して揃ったから今日は会社を早退して来たんじゃないですか?」

「そうだろうね、あんな感じのお見合い何回しても中々決まらないような理想が高すぎる女性会員さんを何人か抱えてないとお見合いのセッティングに困るから、今の娘なんて丁度いい感じだよね?

誰でもいいですって娘で直ぐに相手が決まってしまうよりね」

「希望年収800万円以上だとか親と同居は嫌だとか優しくて背が高くてとか、もう目一杯高い希望を並べて、極めつけに趣味は浪曲なんて言ってましたからね?」

「そんな都合にいい条件の良い男なんて、そう簡単に結婚相談所に残っていると考えるのが虫が良すぎなんで、何か言ってきても人工知能が導き出しましたって言えばいいからね」

「人工知能によるマッチングって私も気になっているのですけど、どんな仕組みになっているんですか?」

「それはね、企業秘密だよ。

そろそろ閉めて今日は帰ろうか。」

このページのAI朗読(字幕付き)

次回:ボディタッチの口実とコツ【女性向け恋愛コーチング14話】