婚活戦略を立てる【女性向け恋愛コーチング12話】

前回のお話:ラブレターに断りの手紙を書く【女性向け恋愛コーチング11話】

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夢子は二代目広沢虎造の石松三十石船が流れる中、ベットの中で今日のAI(人工知能)結婚相談所でのヒアリング内容の記憶をたどっていた。

「好きな音楽のジャンルで二代目広沢虎造と間違いなく答えたよね」

人工知能はヒアリングから相手に対する希望を聞き、一緒に趣味や考え方を入れて条件的にも性格的にもマッチングする相手をピックアップしたという事だが、果たして浪曲なんて趣味にしている人なんて、そう簡単にいないと思った。

更にヒアリングではもう目一杯と言っていいほど高い望みをぶつけたのだが、AIは300人中3人もマッチングする男性が存在すると告げた事に疑念が湧いてきてしまった。

それでも夢子はAI(人工知能)結婚相談所は女性料金も安かったし申し込む気持ちは変わらなかったが、一つの考えが浮かんできた。

「ちゃんと戦略を立てなくちゃ、そう婚活戦略を・・」

朝が来た

気が付いたら目覚ましがなっていた。

婚活戦略を立てる!と思った夢子だったが、イメージとしては持っているものの具体的にどうすればわからないまま、眠りに落ちてしまったようだった。

区役所

ランチはカロリーメイトをミルクで流し込んで会社の近くにある市役所にやってきた。

結婚相談所に提出するための住民票を取ってくることが一番の目的であったが、それ以外にもう一つ区役所でもらうものが有った。

住民票は他に婚活で使うかもしれないと思って3通請求して受け取りの窓口で係員に尋ねた。

「あの婚姻届の用紙が欲しいのですが?」

窓口の女性はクリアケースから用紙を取り出すと夢子に手渡しながら言った。

婚姻届

「こちらはご記入頂きましたら18番窓口に出して下さい。」

おめでとうございますでもなく、あっさりしたものだと夢子は思った。

「あの念の為にあと2枚ください!」

夢子は3通の住民票と3枚の婚姻届をカバンにしまいこんで会社に戻った。

夢子のオフィス

夢子が所属する営業部に戻ると入れ違いに最後に残っていたらしい営業マンが出ていったので、フロアの中は夢子一人だった。

机の上には出かけるときには無かった書類が置かれていて一番上に付箋メモが置かれていた。

お疲れ様です、企画書の原案です。

明日の会議資料ですのでまとめよろしくおねがいします。

書類を置いたのは営業部を統括する部長で、どうやら明日の営業会議で使う資料のまとめを頼んできているようだった。

資料に一通り目を通して中身を確認すると下半期の目標達成に向けた蒼写真が書いて有ったのだが、今期から就任した部長の企画書は半年後の予想から始まっていた。

そして半年後に実現するために何時までに何をすべきかが具体的に書いてあって、とてもわかり易かったし実現しそうな気がする企画書だった。

これだ!と思った。

夢子の婚活戦略も1年後に結婚式を挙げる事を目標として、それまでに何をなすべきかを明確にする必要があると思った。

「これも私が引き寄せたシンクロニシティかしら・・」

婚活戦略資料

かかってくる外部からの電話対応をしながら夕方には頼まれた資料は出来上がっていた。

夢子は今度は自分の婚活戦略の企画書を作るために定時に退社してまっすぐ自分の部屋に戻ることにした。

カップラーメン

会社を出て玄関を開けるまで自分の婚活戦略作りの事で頭がいっぱいだった夢子は、洗面所で顔を洗うまで夕食の用意をしていない事に気が付かなかった。

夕食の用意がないことに気がつくと同時に空腹を覚えて今日のランチがとても質素なことを思い出したが、メイクも落ちているのでコンビニまで出かける気にもならず、買い置きのカップ麺が一つだけ残っていたことを思い出して、ひとまずそれで夕食を済ませてしまうことにした。

出来上がったカップ麺は美味しくなかった。

賞味期限を確認してみると1年以上前に切れていて、果たして自分の結婚相手としての賞味期限はまだ切れていないまでも、どのくらい残っているのかが一瞬頭に浮かんだが、考えても仕方がないので、ミルクティを飲んで婚活戦略を立てることにした。

1時間ほどで大雑把では有るが夢子の婚活戦略が出来上がってきた。

婚活戦略

まず大前提として一年以内に入籍まですることを考えて交際期間や諸々から半年後にはある程度相手を絞り込んでおく必要があった。

果たして自分の年令で何人かの候補者の中から絞り込むような身分なのかとも思ったが、計画段階で弱気になる必要は無いと思い直した。

半年後に結婚候補者が複数いる状態になっているためには、最初の一ヶ月間は自分磨きと並行して結婚相談所に申し込んだり、結婚情報サービスも利用して男性と知り合うキッカケを圧倒的に増やす事にした。

婚活戦略

ある程度自分の婚活戦略が出来たところで、戦略作りで頭がいっぱいだったのでポストに郵便物がきていないか今日は一回も確認していないことに気が付いて、玄関に行ってポストの中身を確認した。

水道料金の請求書と婚活セミナー主催の会社から審査結果のお知らせと書いた封書が来ていた。

このページのAI朗読(字幕付き)

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