妥協しない婚活と結婚【女性向け恋愛コーチング4話】

前回のお話:短期婚活成功のポイント【女性向け恋愛コーチング3話】

10分間の休憩時間はあっという間に終わって、後半の婚活セミナーが始まった。

いつの間にかホワイトボードには大きく赤い字で”妥協しない婚活のススメ”と書かれていた。

妥協しないアラフォー婚活

その下には黒いペンで

  • 正しい結婚の基礎は相互の誤解にある
  • 外見で人を判断しないのは愚か者である
  • 男の顔はその人の自伝であり、女の顔はその人の創作である

オスカー・ワイルドと書いてあった。

夢子は参加した婚活セミナーの方向性がどういうものなのかを理解できた気がした。

二千円という格安の金額で結婚を考えている女性を集めて、展開している結婚サービスの新規顧客開拓をしてるのだろうと確信したが、夢子は席を立って帰るという気持ちは起きなかったし、それは他の受講生も同じだろうと思った。

「私どものセミナーでは妥協しない婚活をお勧めしています。」

夢子は少し前に入会を断った結婚相談所の事を思い出していた。

年収の希望や両親との同居の事など少しでも条件を下げることによって、結婚相手が見つかる可能性を高くしようとしているのか、その相談所に入会している男性会員の中では夢子の条件に合致するよな男性が登録されていないのか、今となっては理由は分からないが妥協すれば結婚は難しくないと入会を勧めていたカウンセラーの顔を思い出していた。

「すこしデータを絡めてお話すると、せっかく相手ができて結婚できたけど別れてしまった夫婦を調べてみると、夫の年収が低いほど別れてしまう確率が高くなっているのが現実です。」

確かに性格の問題とか不一致とか色々有るだろうけど、それに加えて低収入で生活に余裕が無いと、そうなってしまう人が多いのも納得できるような気がした。

「もちろん結婚相手を選ぶ条件の中で相手の年収というのは要素の一つでしかありませんから、あらゆる意味において理想を現実に変えて頂くためには、貴女が有利な立場で活動が出来るようなサポートを提供しています。

そして本日こうやって私どもの婚活セミナーに来て頂いた皆様には妥協しない結婚をしていただいて、その後も末永く幸せな家庭生活を送っていただきたいと思います。」

気がつくと夢子も身を乗り出してカウンセラーの話に熱心に耳を傾けていた。

「それでは私どものサポートで3年前に公務員の方と結婚して今は1児の母となっている成功者の方の約10分間の体験ビデオを見ていただきます。

彼女がこうやって今みなさんが座っているところで同じように話を聞いた時は、もう40歳を過ぎていましたが、それから一ヶ月後には3人の男性からプロポーズされて、その中から一番ピッタリの男性と結婚されました。

では始めます。」

結婚式の様子が簡単に流れた後に体験談を回想する形で映像が流れた。

自分の将来に不安を感じていた時に、たまたま雑誌で見つけたセミナーに参加するまでは自分がこんな幸せな結婚を出来るとはまったく夢にも思わなかった事。

入会前の写真を見せながら自分の容姿に全く自信がなくて、好きな男性が出来ても自分から何かアプローチするなんて事は絶対できない自分だったこと。

サポートを受けることによって自分にどんどん自信が付いてきて、婚活イベントに出ていくことがとても楽しくなってきたこと。

自分から告白はただの一度もしたことはなく、容姿を磨いてイベントでの会話や立ち振舞のコツを身につけることで、あとは自分から積極的に動かなくても男性ほうからアプローチされるようになったこと。

そして最後の締めくくりで

「自分に自信が持てるようになったその日から私の人生は大きく変わりました。

友達すら満足にいなかった私でも結婚できました、いまはとっても幸せです!」

手際よくモニターが片付けられるとカウンセラーの講義が始まった。

「人は見かけで判断されると言った類の事はもう十分理解されていると思いますから、結婚相手を探す方法についてお話していこうと思います。」

すばやく資料が配られた。

婚活資料

グラフや統計を多用した資料をつかってカウンセラーの講義は、婚活市場の実態や結婚相談所と結婚情報サービスについての説明など、婚活女性をとりまく環境についての話から始まった。

会員数の数だけで決めると単にそれは会費の安さから沢山集まっただけで、ハイクラスな男性は競争率が高くなってしまって、まずはプロフィールでの選別から始まるために、短期決戦に持ち込むのが難しくなることなど、どちらかと言うと一般的に知られている結婚相談所を始めとするサービスのネガティブな面を強調したような話の内容だった。

「では最後にハイクラスな男性と知り合う方法についてお話します。」

ほぼ全員が頭を上げてカウンセラーの口元を見つめたような気がした。

このページのAI朗読(字幕付き)

次回:婚活ターゲットはハイクラスの男性【女性向け恋愛コーチング5話】